アリの巣に住む、ほかの昆虫

一生の一時期、

あるいは一生をアリの社会に依存する昆虫のことを好蟻性昆虫という。

 

アリは攻撃的かつ排他的で、巣の防衛行動に長けている。

ということはアリの巣に入り込めば

それは安全かつ豊富な餌にありつけるということである。

 

アリヅカコオロギはアリの餌を盗む。

アリ同士は口移しでエサの受け渡しを行うが、

そこに割り込んで餌を盗む。

 

ハネカクシという甲虫は特に好蟻性種が多く、

日本にもいるヒラタアリヤドリの仲間(ハネカクシの一種)は

クサアリ亜種のアリが運ぶ餌に飛び乗って食事をする。

 

南米には軍隊アリそっくりのハネカクシがいて

アリの狩りに一緒に出かけ、獲物を分解するときに盗み食いをする。  

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アリの巣の周りには食べかすや死骸がたまる。

それを食べるものもいる。

 

マレーシアのフクラミシリアゲアリの巣には

ユモトゴキブリという、巣に入れるほどの小さなゴキブリがいて

巣の中の生体の2割を占める。

 

アリの巣に住む昆虫の中にはアリの幼虫を食べてしまうものもいる。

アリスアブというハナアブ科のハエの幼虫、 ゴマシジミという蝶の幼虫。

ゴマシジミの幼虫はアリが好む化学物質および

女王アリの出す音に似た音を出し、給餌を受けている。

 

ほかにクロオオアリの雄アリに似たニオイを出し

雄アリになりすまし給餌を受ける黒シジミ蝶の幼虫。

 

クロヤマアリの幼虫にそっくりなハネカクシの仲間、

アリの姿に似せたハネカクシの仲間、アリにそっくりなカメムシの幼虫など

化学物質を出すだけでなく、姿も似せたものもいる。

 

シロアリの巣にも同様に多くの好白蟻性昆虫がいる。

 

おもしろいものはシロアリノミバエ亜科のハエだ。

成熟した成虫は白くぶよぶよと肥大した腹を持ち

シロアリのような姿をしている。

 

このハエの特異性は

羽化した時は普通のハエの姿だが、シロアリのとある巣を定住の地と決めると

羽を落とし、シロアリの巣の中で生活、

そのうちにだんだんと腹が膨らみ頭部が伸び脚が太くなる

などの成長を遂げるのである。