オーストラリアのユーカリが枯れる
ユーカリの木は乾燥に強く、成長が速い。
急いで林を回復したいなどの理由で
世界中でユーカリが植えられている。
また上質の紙が取れるため、植林されている。
だが大量に水を吸い上げ
葉や幹から揮発性の物質 、テルペン系の精油成分を蒸発させるなど
他の生き物にも影響を与えるので
注意が必要である。
元々自生しているオーストラリアでは
そのような特徴に生き物も対応している。
また揮発性物質のために火災を受けることも多いが
燃えても簡単にはダメにならない。
枯れずにまた新しい芽をふく。
ところが
そんな強いユーカリが枯れている地帯がある。
なぜ枯れたのか。
塩の影響によるもの。
オーストラリアの内陸は、かつては海であった。
地下には塩分があり
その上に土が堆積して木が茂っている。
人が小麦畑を作るために開拓し
林をなくしてしまったところは
大雨が降ると、大量の水が低い土地へ流れ込み
地下へ浸透してしまう。
そして地下の塩分が地表へ上がり
それによってユーカリが枯れてしまったということ。
これも人の仕業なのである。