デボン紀の大量絶滅
シルル紀を挟み、4億1600万年前から3億5920万年前まで
およそ5700万年にわたって続いた。
デボン紀は「魚の時代」である。
デボン紀初期には石灰化した骨格を持つ初めての
本格的脊椎動物、原生の魚の大半を占める、
硬骨魚類が登場した。
硬骨魚類の3大グループである条鱗類、
総鱗類および肺魚類が出現し
板皮類の魚とともに大繁栄を遂げた。
デボン紀後期には
陸水系に進出した総鱗類の一部から
鱗を手足に変え、陸上に進出する
最初の両生類が進化している。
また史上最初の本格的な「木」の森林が
内陸部に向け広がり
六脚類(昆虫)を含む多くの陸上節足動物が
姿を現した。
デボン紀の大量絶滅の特徴は
海洋生物の上に
より強く現れ、陸上生物については顕著ではない。
地球全体が寒冷化し、
温かい海を好む生物が被害を受けた絶滅のピークは
デボン紀後期のフラスヌ期とファメン期の間に起こっており
F/F境界絶滅と呼ぶ人もいる。
1982年に発表された統計では
全海洋生物の科の21%、属の50%が絶滅、
のちの発表では
種のレベルで83%が消滅したというデータもある。
陸生生物についてはデータが少ないが
大量絶滅の影響を受けていることは確かである。