オルドビス紀の大量絶滅
顕生累代以降、
「紀」や「代」のように大きな区分において
大きな生物層の入れ替わり、
大量絶滅およびそれに続く適応放散が起きている。
これまでに何回、大量絶滅が起きているか。
1986年、シカゴ大のデヴィッド・ジャヴロンスキーが
最も規模の大きな絶滅の5つを「5大絶滅」と指摘し
今日に至るまでこれが定説とされている。
「5大絶滅」のうち最も早いのが
古代オルドビス紀末に起こったもの。
オルドビス紀は4億8830万年前から4億4370万年前まで
およそ4500年続いた。
オルドビス紀が始まる前、
カンブリア紀に海洋に多様な生物が出現した。
オルドビス紀になると
新たな主役が次々と登場し、半索動物の「筆石」は爆発的に繁栄、
オウムガイ類も殻長が数メートルに達するものも登場した。
サンゴ類が初めて登場、硬い装甲で覆われた魚類も
徐々に勢力を伸ばしていった。
オルドビス紀の絶滅は二度起きているが
いずれも海退により海が干上がったことが大きいとされる。
オルドビス紀のうち、とりわけ化石の量が多いのは
浅い海を好む種である。
この絶滅では
これまで確認された全海生生成物の属の60%、
推定される総合的な属の85%
が絶滅したとされる。