Oji’s 備忘録的 Diary

日々の読書からの備忘録です。

サグラダ・ファミリア1

アントニオ・ガウディ

 

もっとも有名な建築物は、やはり

サグラダ・ファミリア(聖家族贖罪聖堂)である。

 

サグラダ・ファミリア建設の主任建築家としては

実はガウディは二代目にあたる。

 

教会は未だに建築中であるが

初代建築家の描いた図面のまま建設されていたら

今日のように有名になることはなかったであろう。

 

ガウディは建物をつくる上で

あまり図面を重視していなかったようである。

 

各部の精巧な石膏模型を作り、それをもとに職人たちに

指示をした。

建物をつくりながら模型も修整をしていき

職人はそれを見てガウディの考えを理解し形にした。

 

図面はガウディにとってあまり意味をなさないのだ。

 

彼は職人の中に入っていき、模型を見せて提案、

造形は職人だ。

 

ガウディは職人たちの力を非常に大切にしていた。

その象徴として「職人たちの紋章」がある。

 

ガウディは

「大窓のある聖堂の側壁、その要石のところに彫れ」

と、職人たちに彼らの紋章を彫らせた。

そして

「そこにはJMJというアルファベット文字を入れよ」

と指示。

 

JMJとは、イエス、マリア、ヨセフを意味し

聖家族に捧げるこのサグラダ・ファミリアを意味している。

 

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サグラダ・ファミリアの建物は一見、

曲線を多用しているように見えるが

実は

双曲線面、放物線面を使い

基本的には直線で構成されている。

 

ガウディは水平と垂直が交差するところに

放物線面を使い、構造的な問題を解決している。

 

ガウディはこの構造を自然から学んだ。

 

構造上の必要な部分にはこのような幾何学を用いているが

その他の部分は職人に任せ、

自然が持つ偶然性にならおうとした。